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【平成11年8月29日】

この軍衣(冬衣)は、航空兵出身の小笠原数夫中将の所持品で、寸法は当時にしてはかなり大きく体格のいい人物だったことがわかる。

この服は元は昭五式だった物を昭和13年頃に九八式に改造した物である(折襟の追加及び両肩の肩章留めの除去)。

左胸部には、勲章1つ分の糸がかりと、略綬装着用の糸がかりが付けられている。 また、左胸下部には勲一等の勲章佩用のための糸がかりがつけられている。

襟部分の拡大写真で、昭五式当時の詰襟が見える。襟に付いている白っぽい糊や糸の切れ端は旧型襟章(所謂”鍬形”)を取外した痕跡であり、このことからこの服は小笠原中将が航空兵大佐当時の昭和5年頃に仕立てられ、少将昇任後の昭和7年12月から昭和13年までの間は使用されずにいて、九八式改正時に再び襟が改造されて”復活”したものであると考えられる。ただし、ご本人は昭和13年9月に亡くなっておられるのでほとんど着用されていないものと思われる。
軍衣の第2ボタンホールの下にある「小笠原」の刺繍。ネーム刺繍は服に直接刺繍される場合とネームを刺繍した札を縫いつける場合とがある。色は、橙色のものが多い。

陸軍中将 小笠原数夫(かずお)

航空兵、陸士16期、陸大28期、福岡県出身

大正15年 5月11日 下志津飛行学校研究部主事兼教官
昭和 3年 3月 8日 陸軍航空兵大佐。 飛行第五聯隊長
昭和 4年 8月 1日 航空本部第一課長
昭和 6年12月 9日 参謀本部附(ジュネーブ軍縮会議随員)
昭和 7年 8月25日 航空本部補給部長
昭和 7年12月 7日 陸軍少将。 航空本部附
昭和 8年12月20日 航空本部総務部長
昭和10年 8月 1日 関東軍飛行隊長
昭和10年12月 2日 飛行集団長
昭和11年 8月 1日 陸軍中将
昭和12年 3月 1日 航空本部附
昭和12年 8月 2日 航空本部総務部長
昭和13年 6月18日 技術研究所附
昭和13年 9月 4日 歿


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